雑記

『重版出来』からコンテンツ・ビジネスの未来を考える

昨日は、テレビドラマ『重版出来』の最終回がありました。
週刊コミック誌の編集部を舞台としたお話で、原作はスピリッツに連載中のお仕事漫画です。
『重版出来!』の主演は、もともと能年玲奈さんか有村架純さんが予定されていたとの報道もありましたが、黒木華さんの演技・キャラもとても素敵でした。
と言っても今回はドラマの感想ではなく、その『重版出来』をヒントに、以前から関心のあったコンテンツビジネスについて考えてみました。

この分野の専門家の皆さんが、おそらくこのテーマで色々と考えていらっしゃる中、ただの素人が思いつきで書いた文章ですので、単なる暇潰しの読み物として読んでいただけたら嬉しいです。

『重版出来』からコンテンツ・ビジネスの(ちょっと先の)未来を考える

 

コンテンツビジネスとは?

まずそもそもコンテンツビジネスとは、「映画・音楽・漫画・アニメ・ゲームなど、いわゆる知的生産物について,その制作・管理・提供にかかわるビジネスのこと」を言います。

 

つまり、『重版出来』で言えば、作家(クリエイター)だったり、出版社・編集者だったり、印刷所や書店といった、マンガに関わる一連のビジネスの事を言います。

 

マンガを例に単純に説明すれば、
①マンガ家がマンガを描き、
②出版社・編集者がそれをまとめて雑誌や単行本を編集し、
③印刷所に出して製本、
④書店がそれを販売する、
というのが従来からの仕組みであり、主流かと思います。

 

マンガ以外のコンテンツを見ても、
音楽であれば、レコード会社と契約してCDを出して、CDショップで売る、
ゲームであれば、ゲーム会社が家庭用ゲームを出し、おもちゃ屋で販売する、
映画であれば、映画館で上映された後に、DVDを売る、
・・・というように、ビジネスモデルはほぼ確立していたものと思います。

 

Web上の無料サービスの出現

もちろん今でもこのような売り方がメインではあるものの、インターネットやスマホの普及により、従来からの仕組みが崩れてきているのは、一般の人の目にも明らかです。
本やマンガであれば、電子書籍の登場により、紙の媒体(本や雑誌)が売れなくなるというのは何年も前から言われていたことですが、それ以上に脅威となるのが、インターネット上で提供される無料のコンテンツです。
スマホのアプリで無料でマンガが読めるようになり、音楽も無料で聴き放題のサービスが出現し、映画やテレビ番組も動画サイトにアップされてしまうような時代です(違法にアップロードされたコピーコンテンツは、見るのもダウンロードするのも違法です!)。

 

消費者にとってみれば、見たいコンテンツを無料または安価に入手できるのは、もちろん嬉しいことではありますが、これではクリエイターのモチベーションが下がり、良質なコンテンツが出にくい状態になってしまいます。
それでは結局は、消費者として本当に見たいコンテンツが減ってしまいますので、長い目で見ればデメリットになります。

 

素人でもコンテンツが販売できる”プラットフォーム”

また現在では、中間産業が不要とされ、クリエイターと消費者がほぼ直接取引できるような仕組みが主流になりつつあります。

 

アップルストアやアンドロイド・マーケット、マンガアプリ、電子書籍、動画サイト、LINEのスタンプなどもプラットフォームを用いた取引のひとつです。
このように、誰でも利用できるマーケットが出てきたことで、素人でも簡単にコンテンツを販売することができるようになりました。

 

消費者は、今までであれば埋もれていたような幅広い作品を楽しめるようになった一方で、その作品を提供するクリエイター側は、プロもセミプロもアマチュアも並列になり、玉石混交の状態となっています。

 

昔から自費出版や自費制作CDなど、いわゆるインディーズというジャンルはありました。
マンガで言えば、ドラマにも出てきた同人誌もインディーズの一種です。
ただ今までは、インディーズで売り出そうとしても、売ることができる場が限られていました。

 

いまの状況は、そんなインディーズがWebを通して、世の中に大量に流出・氾濫している段階とも言えます。
作品が溢れている状況では、消費者は、面白いものを見つける能力が必要になります。

 

今後コンテンツビジネスに必要とされる二つの存在

例えば漫画を例にとれば、出版されているものはある程度のクォリティが保証されたものです。
それが今では、クリエイターと消費者が直接やり取りできるようになり、作ったものがそのまま消費者の手に(目に)触れることになります。
今までは、クリエイターと消費者との間に、プロデューサーや編集者といった存在が入ることで、作品のクォリティを一定のレベルまで引き上げる役割を担っていました。
したがって、今後も必要とされる一つ目の存在は、クリエイターと一緒に作品の質を高めてくれるような編集者やプロデューサーとしての役割を持った人たちなのではないかと思います。

 

そして二つ目が、数多あるコンテンツの中から、良質なもの・面白いものを選別して紹介する機能を持った存在だと思います。
先ほど書いたように、クォリティの良い悪いにかかわらずコンテンツが溢れている状態では、手っ取り早く面白いものを楽しみたいという人にとって、その探す手間が煩わしく感じてしまいます。
今ですと、ブログやまとめサイト、ウェブマガジンなどで人気の高いコンテンツが紹介されていますが、安定してクォリティの高いものを提供してくれる存在があると良いのかなと思います。

 

もちろん、閲覧数やダウンロード数などである程度は面白そうなものを推測することはできますが、テレビや新聞が長年私たちにとって最大の情報源だったように、インターネットの世界でも、私たちは信頼できるメディアを求めているのではないかと思います。

ちなみにウェブマガジンは、従来の雑誌の形態をそのままウェブ上に持ち込んでいるように見えます。
このように、既存の枠組みを維持したまま、インターネットがメインになる時代の流れに乗れるとベターですが、結局は収益化がネックになるんじゃないかと思います。

そのように考えてみると、いま現実的なのは、コンテンツを提供する場となっているプラットフォームがメディアとしての機能を持つことなのではないかと思っています。現在はただコンテンツを提供する場として存在するプラットフォームが、その機能を強化させて、編集者やプロデューサー、キュレーターの役割まで担うようになり、より主体的に良質なコンテンツの発掘、支援、作品へのコミットを高めていくと、私たち消費者が期待するような存在になるのではないかと素人ながらに思っています。

 

 

これからどのような形態が主流になっていくか分かりませんが、本当に才能がある人が、良質なコンテンツを世の中に提供するためにも、無料が当たり前になってしまっているインターネットの世界で、コンテンツが収益を生むような仕組みが定着することを期待しています。

 

税理士業界も、将来も安定して食べていけるか分からない業界ですので、他所の心配をする前に、まずは自分の心配をした方が良いかもしれません。

 

駄文・散文にもかかわらず、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 

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