事業を始める前に必ず決めておきたい3つの約束事

 

独立したり事業を始める前には、多くの方が何らかのルールや目標を決めると思います。
ある程度は柔軟な対応も必要ですので、開業前に決めたことを途中で変更したり、追加したりしても良いとは思いますが、これだけは決めておいた方が良いという約束事を三つだけお伝えします。

 

なお、実際に仕事を始めてみると、当初のルールが現実的ではなかったり、目先の仕事に追われてルールが忘れ去られてしまいます。
開業時に税理士さんと相談しながら約束事を決めておき、普段は定期的に税理士さんにチェックしてもらうのが良いでしょう。

 

事業を始める前に必ず決めておくべき3つの約束事

 

原価割れの仕事はしない(最低単価を決める)

基本的には、原価割れになるような仕事は、すべきではありません。
これは当たり前のことなのですが、特にフリーランスで働く方などは、この意識が薄いように感じます。
独立したばかりの頃は、少しでも収入を得るために、安い仕事を引き受けざるを得ないということもあると思います。
そのような場合であっても、必ずお客様には、「今回が特別であること」「次回以降はこの料金ではできないこと」をお伝えしておいたほうが良いと思いますし、将来追加で仕事がもらえるなど、特別な理由が場合に限定すべきです。
また、もし次回以降も同じ料金(単価)でしか受注できないなら、そのお客様とは今後仕事をしない、と決めておいた方が良いと思います。
(それでもそのお客様と仕事をしないといけないなら、料金以外の何か特別な理由があるはずです。例えば、そのお客様を通じて他のお客様を紹介してもらえるとか、そのお客様との関係を損ねると、他のお客様も離れていってしまうなどの理由が考えられます。その理由をきちんと分析して、たとえ原価割れであっても、きちんと納得して仕事をすることが重要です)

 

ちなみに原価の出し方ですが、簡単に算出するのであれば、年間の利益/年間の労働時間で単価を出して、その仕事の見積時間を掛けて計算します。
もしよくわからないということであれば、顧問税理士さんに相談してみてください。
(誰も相談できる人がいないようでしたら、ご相談に乗りますので、ご連絡ください)

 

事業を辞める条件を決めておく

開業する前から失敗することを考えるのは後ろ向きだとか、縁起が悪いとか思うかもしれませんが、まだ開業していないからこそ、最悪のケースを想定しておくべきです。
起業して3年間で廃業する人の割合が7割(逆に言えば、3年後に残っている会社は3割)と言われています。
自己資金で開業する方(借入をしない方)は、事業のお金が足りなくなると、自分の貯金を取り崩して事業に充てるケースが多いと思います。そんな方は、毎月の収支と貯金を見ながら、貯金が生活費の何ヶ月分を下回ったら事業をやめる、という決め事をするといいと思います。
今やりかけの仕事は終わらせないといけないなど、すぐには事業をやめることはできないので、少し余裕を見れるように早めに判断する必要があります。
それから、事業を畳むのにもお金がかかることがあるので(借りていたオフィスや店舗の現状復旧工事、社員への退職金など)、その費用も見積もっておく必要があります。

 

なお、開業時に資金の借入をするのであれば、更に厳しい条件を考えないといけません。

 

営業時間を決める

むしろ、営業”外”時間を決める、と言った方が良いかもしれません。
これは、フリーランスなど、主に一人で事業をする方向けのお話ですが、仕事が好きな人は、休日や夜であっても、際限なく仕事をしてしまいます。
時間をかければより良い結果が得られるかもしれませんが、原価はどんどん膨れ上がります。
平日の18時以降と土日は仕事の電話に出ない、1日○○時間以上は仕事をしない、など、自分なりにルールを決めた方が良いと思います。

 

反対にサボリがちな人は、平日の10時~16時をコアタイムとして必ず仕事をする、といったルールを作ってみても良いかもしれません。

 

こちらは、普段は税理士にチェックしてもらうと言っても無理がありますので、自分で管理しないといけません。
ネット上でタイムカードを付けるとか、簡単な業務日誌のようなものを作るという方法も考えられます。

 

 

 

下島聡司税理士事務所
  • 対応地域
    杉並・中野・吉祥寺をはじめ東京・神奈川・千葉・埼玉ほか関東全域、日本全国対応
  • 事務所
    〒167-0042
    東京都杉並区西荻北2-3-9
    トラストビル5F
  • 連絡先
    03-6454-7471
    contact@shi-tax.com