トヨタが全面導入?! 在宅勤務について考えてみる

 

トヨタ自動車が、ほぼすべての総合職社員を対象とした在宅勤務制度を導入する予定との報道が流れました。
週1日、2時間だけ出社すれば、それ以外は出社しなくても良いとのことです。

Yahoo!
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6203692

日経
http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASDZ08HRM_Y6A600C1MM8000/

 

このような在宅勤務制度は、他にも大企業で採用されており、日立やパナソニック、日産などでも導入が進められているようです。

 

ネット上でも、メリットやデメリットは散々書かれていると思いますが、私が思いついたことを少し書いて見たいと思います。

在宅勤務について考えてみる

在宅勤務制度を導入するメリット

メリットがあるからこそ導入を進める企業が多いのでしょうし、普通メリットばかりに目が行きがちなので、ここはさらっと書いて次に進みます。

 

[会社にとってのメリット]
・オフィスのコストや通勤手当の削減
・柔軟な働き方を希望して、地域を問わず優秀な人材が集まってくる
・台風や災害の時も出社せず仕事が継続できる

 

[社員にとってのメリット]
・育児や介護、病気の治療をしながら仕事ができる
・通勤時間が削減できて、プライベートの時間が増える
・職場の煩わしい人間関係から解放される

 

次にデメリットを挙げてみます。

 

在宅勤務制度を導入することによるデメリット

コミュニケーション

デメリットの大きなものは、やはりコミュニケーションかと思います。
チームで仕事をする場合、また、上司や部下への報告・指示など、スムースかつタイムリーなコミュニケーションは、Face to faceが一番なんだと思います。
もちろん、電話、メールやチャット、ビデオ通話(SkypeやFacetimeなど)などを駆使すればある程度はカバーできると思いますが、やはり直接会って、顔を見ながら、一緒に資料を見ながら話した方が良いという状況はあると思います。

 

社内の根回しなども同様です。
メールや電話だけの関係よりも、実際に会ったことがある人とは、仕事がスムースに進むことも多いと思います。

 

教育や社内の交流

教育もコミュニケーションが大事です。
例えば新入社員として入社した会社が完全在宅勤務の会社だったら・・・どうやって新人は仕事を覚えたら良いのでしょうか。
仕事の進め方や、具体的な作業のやり方、個別に注意すべきところなど、
また、自分の経験から考えても、上司や先輩の背中を見て育つ、という部分が大きいと思います。

 

コミュニケーションの観点では、上記以外にも、単に同僚と一緒に仕事をするのが好き、という人もいると思います。

 

サボリと残業

労働時間の管理も大きな課題だと思います。
つまり、サボリと残業管理です。
通勤時間がなくなる反面、仕事とプライベートのメリハリがつかなくなってしまうのではないかと思います。

 

人間は、サボろうと思っていなくても、誰かに管理・監視されていないと、さぼりがちになるのは避けられないと思います。

 

一方で、終電などを気にせず際限なく仕事ができてしまうため、残業が増えてしまうかもしれません。

 

評価その他

社員の評価において、その仕事の結果だけでなく、その人の普段の働き方も大事なファクターです。
最近では成果主義が導入されて久しいですが、成果や結果だけでは判断できないような仕事もありますし、結果が出るまでに時間がかかるような人もいると思います。

 

上記に挙げた以外にも、この制度をワークさせるためには、制度設計とシステムによるサポートが必須でしょうし、情報保護の観点でも対応が必要です。

それから現実的には、自宅に仕事ができる環境を作らないといけません。

 

業務の内容にもよるとは思いますので、普及には時間がかかると思いますが、
完全出社か完全在宅かという二択に偏るのではなく、時代の流れに乗って在宅も認めつつ、社員が自由に選択できるような制度に落ち着くのかな、という気がしています。

 

私の理想の働き方

ちなみに、ここで挙げた在宅勤務の論点は、一般的な企業のお話で、いわゆる雇用型の在宅勤務のことを書いています。
一方で、フリーランスなど独立して働く人は、もともとが在宅ワークの延長線上とも言えます。

 

私自身、実は独立する目的の一つが、自由な労働時間の実現です。
子育てや介護、家の用事だけでなく、体調や気分で休みたい時に自由に休めるような環境で仕事をしたいと考えています。
ただ楽をしたいだけなのでは?とも思いますが、実際自分は集中すると仕事をし過ぎてしまう傾向にあるため、独立したら、逆に仕事をする時間を自分で管理して、制限しないといけないだろうなと思っています。

 

 

 

下島聡司税理士事務所
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