【確定申告の基礎】確定申告が必要となる場合
こんにちは。
東京都杉並区・西荻窪の税理士、下島です。
前回に引き続き、今回も確定申告に関するお話です。
前回は、個人事業主の方をメインに、税金の種類と計算方法を簡単にご説明しました。
今回は、個人事業主に限らず、そもそもどんな方が確定申告をする必要があるのか、ケース別にまとめてみました。
確定申告が必要となる場合
確定申告とは?
前回も少し触れましたが、個人事業主に限らず、個人が収入を得た場合には、その収入には所得税が掛かります。
確定申告は、個人の方が税金(所得税)を納めるために行う手続きですので、個人事業主だけでなく、個人であれば全員対象となります。
ただし、全ての方が申告を行う義務があるわけではなく、申告をしなくても良いケースや、申告をすると税金が還付されるケースもあります。
確定申告が必要なケース
・事業を行っている方
・不動産収入のある方
・2か所から給料をもらっている方
・給与収入(合計)が2,000万円を超えている方
・給与収入以外に副収入があり、給与以外の収入の合計額が20万円を超える方
・土地や建物などを売った場合 ・保険金の満期金があった場合
・年金が400万円を超える方
・同族会社の役員などで、その同族会社から貸付金の利子や試算の賃貸料などを受け取っている方
確定申告が必要でないケース
上記に該当しないような方は、基本的には確定申告の必要はありません。
例えば、
・1ヶ所からのみ給与をもらっているサラリーマンで、給与収入以外の収入がない方
・専業主婦や学生など、収入が全くない方
・サラリーマンで副業収入が20万円以下の方
・公的年金の収入が合計400万円以下で、その他の所得の金額が20万円以下の方
また、2ヶ所以上のアルバイト先から給料をもらっている方でも、年間の給与収入が合計103万円までであれば、確定申告は不要です
(源泉徴収されていれば、税金が還付される可能性があります)
確定申告の義務はないが、確定申告をすると税金が還付されるケース
次のような方は、税金が返ってくる(還付される)場合があります。
・マイホームを購入して、住宅ローン控除の適用を受ける方(初年度)
・パートやアルバイト先で源泉徴収されたが、年末調整を受けていない方
・年の中途で退職して年末調整をしていない方
・退職金の支払いを受けた際に「退職所得の受給に関する申告書」を提出しなかった方
・年末調整で入れ忘れた控除がある方(生命保険や社会保険など)
・医療費控除がある方
・ふるさと納税で5ヶ所を超える自治体に寄付をした方
・災害や盗難にあった方
・副業が赤字で源泉徴収されたいた場合
※ただし、全ての方が税金が還付されるとは限りませんので、申告をする前に必ず税金の試算をしてください。
確定申告をしなくても、住民税は申告が必要
個人住民税や個人事業税は、所得税の確定申告をすると税務署から自治体にデータが転送されるため、申告する必要がありません。
逆に言えば、確定申告をしなかった場合には、自治体(市区町村)は所得がいくらなのか把握できません。
所得税と住民税は、厳密に言うと税金の計算方法が違うため、所得税が掛からない場合でも、住民税が掛かるケースもあります。
また、個人住民税も掛からないケースでも、所得を申告しないと国民健康保険などの計算ができませんし、非課税証明書を発行してもらうこともできません。
非課税証明書は児童手当の申請や保育料の減免、公営住宅の使用料の減免などで必要になりますので、所得がなかったとしても必ず申告しておきましょう。
最後に
今回は、確定申告が必要なケース・不要なケース・税金が還付されるケースについて、簡単にご説明しました。
次回は、確定申告で税金が還付されるケースを、もう少し詳しくご紹介したいと思います。
→次回「【確定申告の基礎】確定申告で税金が還付されるケース」
また、引き続き個人事業主の方の確定申告への準備として、次のようなテーマで記事を作成中ですので、ご興味があればぜひホームページをご覧頂くか、FacebookページやTwitterのフォローをお願い致します。
(今後の投稿予定)
「確定申告スタートダッシュ(資料準備編)」
「確定申告スタートダッシュ(経費にできる領収書を再確認)」
「確定申告スタートダッシュ(領収書の整理方法と紛失した場合の対応)」
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