売上アップ、次に見直すべきは? ― 「客単価アップ」の考え方 ―
弊社は、杉並・荻窪エリアで中小企業の経営を支援している税理士事務所です。
一般的な会計事務所・税理士事務所としての業務に加えて、中小企業の皆様の売上アップ・利益アップ・給料アップのお手伝いをすることを使命としています。
このブログが、皆様の経営に少しでもお役に立てると幸いです。
はじめに
前回の記事では、「新規顧客をどう増やすか」というテーマで、売上アップの3要素のうち 「客数」 に焦点を当ててお話ししました。
売上は、
客数 × 客単価 × 購入頻度(リピート)
という3つの要素の掛け算でできています。
今回は、このうちの2つ目、 「客単価」=1人のお客様からいただく金額(売上) について考えてみたいと思います。
「売上を増やしたい」と考えたとき、
真っ先に「もっとお客様を増やそう」と考えがちですが、
実は客単価を少し見直すだけで、売上が大きく変わるケースも少なくありません。
そこで今回は、客単価について考えてみることで、売上アップにつながるヒントを掴んでもらえたらと思います。
これを読んでいただいている皆さまが、
売上アップのための第一歩を踏み出せるように、
このブログが参考になれば嬉しいです。
前回の記事はこちら
客単価アップ=値上げ、ではない
まず誤解されやすい点から整理します。
客単価アップというと、
「値上げするしかない」
「お客様が離れてしまいそうで怖い」
と感じる方も多いのですが、
客単価アップ=単純な値上げではありません。
たとえば、
・セット販売にする
・上位プランを用意する
・オプションを組み合わせる
・提供内容を整理して“選びやすく”する
といった工夫も、立派な客単価アップです。
ケーススタディ:忙しいのに利益が残らない
あるサービス業の社長さんから、こんなご相談がありました。
「毎日忙しくて、売上もそれなりにあるはずなのに、
なぜか思ったほど利益が残らないんです」
詳しく話を伺ってみると、次のような状況であることが分かりました。
・単価は業界平均より低め
・価格は“なんとなく”昔から据え置き
・忙しさ=売上が伸びている、と思い込んでいた
この場合、
「さらにお客様を増やす」よりも、
今のお客様からいただく単価を見直すほうが、
現実的で効果が出やすいケースと言えます。
客単価アップを考える3つの視点
ここで、客単価アップを考えるときの基本的な視点を整理します。
① 提供している価値と価格は釣り合っているか
・提供内容が増えているのに価格はそのままになっていないか
・他社と比べて安く設定しすぎていないか
「安いから選ばれている」のか、
「価値が伝わっていないだけ」なのかは、
一度立ち止まって考える価値があります。
② 選択肢の出し方は適切か
1つの価格しかない場合、
お客様は「高いか・安いか」しか判断できません。
・ベーシック
・スタンダード
・プレミアム
といった形で選択肢を用意するだけでも、
自然と上位プランを選ぶ方が出てくることがあります。
ちなみにこの方法は、新規顧客獲得にも効果があります。
③ 「単価を上げる」のか「組み合わせる」のか
値上げに抵抗がある場合でも、
・複数商品をセットにする
・定期コースを用意する
・関連サービスを提案する
といった方法で、
1回あたりの取引金額を上げるという選択肢もあります。
toCとtoBで少し違う、客単価の考え方
toC(小売・飲食・サービス)の場合
・セットメニュー
・サイズ・グレードの違い
・オプション追加
「ついで買い」「せっかくだからもう一品」
が生まれやすい設計がポイントです。
toB・高単価ビジネスの場合
・提供範囲を明確にする
・上位プランの価値を説明する
・価格の根拠を言語化する
単価アップというより、
「適正価格に戻す」という感覚に近いケースも多くあります。
客単価アップは「守り」であり「攻め」でもある
客単価アップは、
・新規獲得ほどコストがかからず
・既存リソースを活かしやすく
・比較的短期間で効果が出やすい
という意味で、守りの施策でもあります。
一方で、
「どんな価値を提供しているのか」を見直すことで、
事業全体の方向性がクリアになる
という点では、
攻めの施策でもあります。
まとめ:まずは“今の価格”を疑ってみる
売上を伸ばす方法は一つではありません。
新規を増やす前に、
リピートを強化する前に、
「今の単価は本当に適切か?」
を考えてみることは、とても意味があります。
次回予告
次回は、売上アップ3要素の3つ目、
「購入頻度・リピート(継続)」について取り上げます。
なぜ“良い商品・サービス”でも継続されないのか、
どんな考え方でリピートを設計すべきか、
整理してご説明しますので、お楽しみに。
売上に悩んでいる方、ご相談ください
私たちの事務所が行っているサポートは、単なる記帳や申告だけではありません。
日々の数字をもとに、どこを伸ばせば、どう変わるかを一緒に考えることも、私たちの大切な仕事と考えています。
もし「売上を増やしたいけど、何から手をつければいいか分からない」というお悩みがあれば、
ぜひ一度、ご相談ください。
売上アップのヒントは、意外と“すでにある数字”の中に隠れているかもしれません。
創業間もない方、今の売上に不安を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
数字の話だけでなく、「未来の選択肢を一緒に考えるパートナー」として、お力になれればと思っています。
代表税理士 下島聡司


