【確定申告スタートダッシュ②】確定申告の事前準備
こんにちは。 東京都杉並区・西荻窪の税理士、下島です。
前回に引き続き、今回も確定申告に向けて具体的に動き出すための第一歩として、確定申告で必要となる資料や、準備しておくと便利なものを整理してみました。
確定申告をする際には、記入する申告書や決算書の用紙だけでなく、収入や経費がわかる書類、控除証明書、さらには申告書提出時に必要となるアイテムもあります。
準備に時間がかかるものもありますので、早めに着手しましょう。
【確定申告スタートダッシュ2】資料準備編
平成29年の確定申告で変わった手続き
今回の確定申告で最も大きな変更は、マイナンバー制度の導入です。
平成28年分以降の確定申告書等の提出の際には、「マイナンバーの記載」+「本人確認書類の提示又は写しの添付」が必要となりました。
確定申告書にマイナンバーの記載欄が新たに設けられましたので、そちらに記載することになります。
また、e-Taxでの提出を除き、本人確認書類の提示又は写しの添付が必要とされています。
なお、青色申告決算書、収支内訳書、計算明細書等の申告書添付書類は、個人番号の記載は不要です。
逆にマイナンバー制度が導入されたことで、住民票など一部の書類については、添付が不要となっています。
今後さらに添付書類が削減されていくことが予想されます。
(来年からは、医療費の領収書の添付が不要になる予定です)
マイナンバー制度の導入による確定申告への影響は、こちらの記事で解説しています。
https://shi-tax.com/61_mynumber/
申告書作成前に準備しておくもの
申告書や決算書をご自身で作成するのであれば、断然パソコンで作成するのがおすすめです。
税金の計算はとても複雑で、入力項目が少なかったとしても、何段階も計算のステップがあったり税率区分があったりと、間違いやすいポイントが多くあります。
最近では会計ソフトで確定申告までできてしまうものが多いですし、国税庁HPの確定申告書等作成コーナーでも作成できますので、一度試してみてください。
・パソコン
・プリンタ
・会計ソフト
・印鑑(持参又は郵送の場合)
・マイナンバーカード又は番号通知カード
準備資料リスト
こちらは、弊社でお客様向けにご提供している準備資料リストを簡略化したものです。 (画像をクリックすると別ウィンドウ又はタブが開きます) また、領収書や控除証明書については、こちらの記事もご参照ください。
https://shi-tax.com/52_kakutei8-1/
https://shi-tax.com/56_kakutei9/
申告書提出時に必要なもの
申告書を提出する方法は、
①税務署に持参する、
②郵送する、
③e-Taxで提出する
の3種類です。
持参する場合
税務署に提出する申告書とは別に、控えを1部余分に作成します。
申告書を一部しか提出しないと、手元に確認できるものが残りませんので、自分で保管しておくための控えになります。
控えは、申告書と決算書を最低限用意しますが、添付書類台紙(源泉徴収票や控除証明書を貼付したもの)はコピーします。
源泉徴収票や控除証明書は原本を提出してしまうため、コピーを取っておくことをオススメします。
税務署の開庁時間は、月曜日から金曜日(祝日等を除きます。)の午前8時30分から午後5時までです。
なお開庁時間外であっても、外にあるポスト(時間外収受箱)に投函する方法もあります。
国税庁HP【税務署の開庁時間】
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/qa/04.htm
郵送する場合
郵送する場合も、提出用と控え用の2セット用意しておきます。
控えについては、税務署で収受印を押して返送してくれますので、返信用の封筒(切手を貼っておきます)も同封しましょう。
郵送する控えについては、申告書と決算書だけでも大丈夫ですが、返送された後の保管や紛失リスクを考えると、郵送時に添付書類台紙もまとめてホチキス留めしておく方が良いと思います。
申告書は「信書」になりますので、宅配便などの荷物扱いで送付することはできませんのでご注意ください。
申告書の提出日は、通信日付印により表示された日が提出日となります。
3月15日の24時までに夜間営業している郵便局(東京だと新宿や丸の内など)に持ち込みます。
国税庁HP【申告書の税務署への送付】
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/soufu.htm
電子申告(e-Tax、イータックス)なら、税務署に持参したり郵送する必要なく、インターネット上で簡単に申告が完了します。
また、控除証明書などの添付書類(一部を除く)を郵送する必要がなくなりましたので、とても便利です。
ただし、電子証明書の取得やICカードリーダライターの購入といった事前準備が必要となります。
毎年確定申告される方や、ICカードリーダーライターを別の用途で使いたいという方は、チャレンジしてみても良いかと思います。
詳細は次の項目をご覧ください。
e-Taxをする際に必要なもの
e-Taxを使って自宅で申告書を提出する際に必要なものは以下の通りです。
電子署名用の電子証明書(通常はマイナンバーカード)
マイナンバーカードを取得すると、基本的には電子署名用の電子証明書がICチップに格納されています。
住基カードをお持ちの方も、有効期限内であれば使用可能とのことです。
ICカードリーダーライター
安いもので数千円から購入できます。 購入する前に、確定申告に対応している機器かどうか、事前に確認が必要です。
なお2017年1月現在、マイナンバーカード対応で、かつSuicaの利用履歴が見られるICカードRWは、Sony製のPaSoRiだけのようです。
(情報をお持ちの方はお知らせ下さい)
マイナンバーカードに対応したICカードリーダライタについて
https://www.jpki.go.jp/prepare/pdf/num_rwlist11.pdf
住民基本台帳カードをご利用の場合
https://www.jpki.go.jp/prepare/reader_writer/index.html
最後に
平成28年分の確定申告(平成29年に提出するもの)から、マイナンバーの記載が必要になりました。
初めての確定申告される方だけでなく、毎年確定申告されていた方も、改めて手続きをご確認ください。
次回は、マイナンバー制度の導入による確定申告への影響を簡単にご紹介します。
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